リーゲルテレスコープのご紹介

リーゲルテレスコープのご紹介

入れ歯先進国ドイツで開発されたリーゲルテレスコープ。

当院顧問の稲葉繁先生が客員教授としてチュービンゲン大学に留学をした際に、ケルバー教授から直接学んだ方法です。

▼テレスコープシステムの歴史

テレスコープシステムは1880年にR.W.Starrによってブリッジの支台装置として用いられています。その後、1889年にPeesoによってテレスコープを使用したブリッジや、スプリットピン・アンド・チューブアタッチメントを使用した可撤性ブリッジが考案されているので、現在までテレスコープシステムの歴史は、130年になろうとしています。

その間多くの先駆者達によって、より良い補綴法を追究して各種の維持装置が研究開発されてきました。

現在のようなテレスコープシステムによる維持方法は1929年HaeuplとReichborn-kjennerudにより発表されました。

▼リーゲルテレスコープの歴史

リーゲルテレスコープは1948年、Tuebingen大学のDr.Strackと技工マイスターE.Schlaichによって、考案されました。

その後Dr.Strackの助手をしていたE.Koerber, M.Hofmannによって改良が加えられました。

現在用いられているリーゲルテレスコープは回転リーゲルと旋回リーゲルとがあります。

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テレスコープシステムの中でも特にドイツ的で精密さが要求され、マイスター試験に必ず出題されるリーゲルテレスコープのご紹介をさせていただきたいと思います。

回転リーゲルに使用する道具が手に入らないため旋回リーゲルが国内では主となっています。

リーゲル(Riegel)とはドイツ語で閂(カンヌキ)のことであり、これを維持装置として用いています。

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リーゲルテレスコープを構成する内冠です。

ご覧の通り、内冠で一次固定を行います。

方向性もありますので、2ブロックに分けることもできます。

失活歯が多い症例、また歯周病が進んでいる症例において、一次固定を行う事により、全体で支え、1本1本の負担を分散させることができます。

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2次固定として、リーゲルの外冠をリーゲルレバーでしっかりと固定します。

着脱は患者様自身が行いますが、旋回リーゲルに爪の先を引っかけ、レバーを回すと何ら抵抗なく義歯を外すことができます。

口蓋にシュパルテ床をつけることで、より強固となります。

このシュパルテの形は、ほとんどの患者様に違和感なくお使えいただけるすぐれた床です。

左右のひずみを、口蓋で吸収し反対側にゆがみを発生させないようなしくみとなっております。

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片側遊離端症例。

一般に日本ではコーヌスクローネを使用する事が殆どでしたが、コーヌスクローネの場合にはその性格状一次固定であり、支台歯は連結する事はなく離れているため様々なトラブルに遭遇します。

その代表的なトラブルは歯根破折です。

この原因は歯根膜の沈み込みと粘膜の沈み込みの量の違いによるもので、遊離離義歯では必ず沈み込みがあります。

例えば、第2小臼歯、第1、第2大臼歯の3歯欠損の場合に義歯の最遠端の沈み込みは咬合時に0.35ミリ(350ミクロン)程度の沈み込みがあると、元エアランゲン大学のM.Hofmann教授は述べています。(テレスコープシステムで治療した場合の沈み込みです)

このような現象はコーヌスクローネの場合、支台歯が離れている場合には第1小臼歯のみに負荷が掛かるため、歯根破折などのトラブルに遭遇します。

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従って、支台歯を一次固定できるリーゲルテレスコープが適しています。

2歯欠損の場合には支台歯として、第1小臼歯、第2小臼歯を支台歯として使い、さらに遠心にシュレーダーゲシーベ(Schroeder geschiebe)というアタッチメントをつける事により、義歯に加わる咬合力に対し、支点を遠心に移行させ、沈み込みを防止する事ができます。

リーゲルテレスコープは、細やかな技工操作を必要としているため、熟練した技工技術が必要となります。

Weber dental laborでは、IPSGのテレスコープ実習を受講してくださった先生方のサポートをさせていただくことができます。

受講したけれど、いざはじめようとしても手順がわからない。

設計が果たして正しいのかどうか不安。

という先生方がスムーズに診療を進めていけるように、細かなアドバイスもさせていただきますのでご安心ください。