稲葉歯科医院 院長ブログ 千代田区 末広町 顎関節症 入れ歯 リーゲルテレスコープ 矯正:千代田区外神田で歯科医院を開業している院長稲葉由里子が日々の診療への思いや雑感を語ります。

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入れ歯ははずして寝た方がよいですか?

Q.入れ歯ははずして寝た方がよいですか?

入れ歯ははずして寝るのが普通みたいですが・・・

はずして寝ると、奥歯の高さが違うので顎関節症の原因になると聞きましたが、夜部分入れ歯をはずして寝ると、よくないのでしょうか?

A.お答えします。

保険治療で作った入れ歯は樹脂がやわらかいため、樹脂内部が汚れやすく、臭いがしみこみやすと言われています。そのため、夜ははずして消毒をするようです。粘膜を休ませるためとも言われています。

当院の入れ歯は夜寝る時もはずさずに、お休みいただいております。

 テレスコープ義歯、上下顎同時印象法による総入れ歯に使う樹脂は汚れ臭いが染み込みにくい材料を使用しています。

日本大学松戸歯学部と、ベルチン自由大学がそれぞれ行った興味深いアンケート調査があります。

入れ歯の患者さん、それぞれ55人を対象に、入れ歯の手入れ方法、手入れ時期、使用習慣、歯ぐきの手入れ について質問をしました。

結果、ドイツと日本の患者さんの使用習慣だけ、大きな違いがありました。

ドイツの患者さんの多くは、昼間も夜間も入れ歯を装着しているそうです。これに対し日本では、ほとんどの患者さんが 入れ歯を外して就寝していることがわかりました。

夜はずしている姿を、夫や家族に見られたくないということもあるようです。

ドイツの歯科医師は、夜はめたまま就寝するように指導しているそうです。

当院の入れ歯を使用している患者様も

「入れ歯が体の一部になっているから外すと不安です。」

とおっしゃいます。

体の一部になっている入れ歯なら、夜きれいに洗浄し、はめたまま就寝されてもいいと思います。

阪神大震災の時、夜入れ歯を置き忘れて食事ができなくなった人がたくさんいた。という話しを聞いたりします。夜何があるかわからないので、やはり、はめたまま就寝することをお勧めいたします。

 

2010年02月17日 | トラックバック (0)

部分入れ歯のフックの針金が気になる

ワイヤーが見えない部分入れ歯について

Q.今まで左下奥歯の奥から2番目の歯を早くから抜歯しており、一番奥の歯と三番目の歯とでブリッジにしておりました。最近歯医者さんへ行ったところ、奥と奥から三番目の歯が歯周病になっており、抜歯をしました。今は奥から3本共に歯が無い状態です。

医師より保険適応の部分入れ歯を進められましたが、引っかけていた良い歯までワイヤーの針金で歯周病になりやすいとも説明を受けました。針金状の引っ掛けワイヤーが表から見えるのが気になると話すとインプラントを進められました。でも、手術をするのは怖いし、保険の入れ歯よりよくて針金が見えない部分入れ歯ってあるのでしょうか?

A.お答えします

現在、日本の保険で作られる入れ歯はクラスプという金属のバネをつかったものです。
クラスプと歯は密着していますが、接着はしていません。
そのため入れ歯が動くと一緒に歯を動かしてしまい、ゆっくりと歯を抜いてしまう力が加わってしまいます。

バネで歯を支えているため、口の中で入れ歯は常に動いてしまいます。
私たち歯科医師が歯を抜歯するとき、歯を横に揺らしてから歯を抜きますが、
保険の入れ歯の場合、同じことをクラスプがしてしまうのです。

入れ歯先進国ドイツでは、クラスプによる部分入れ歯は学生の授業からもはずされています。

結果的に歯を失ってしまうからです。

入れ歯が口の中で動くことがなく、見た目も入れ歯であることが気がつかれないものにはいくつか種類があります。コーヌスクローネ、リーゲルテレスコープ、CSP、ミリングデンチャーなどです。

いずれも保険適応外となります。

当院で一番行われているリーゲルテレスコープによる3本分の部分入れ歯についてお伝えします。

保険のクラスプデンチャーは簡単な金属のバネで歯をつかんでいるため、かんだ時の入れ歯の沈み込み、(動き)はとても大きいです。それが直接歯に伝わるため、結果的に歯を揺らしてしまい、グラグラにしてしまいます。

それに比べ、リーゲルテレスコープは土台となる2本の歯を連結固定、その上に2重に歯を被せてます。

維持力は鍵のような小さい装置で、鍵をしめることでしっかり入れ歯を固定します。

リーゲルテレスコープによるかんだ時の入れ歯の沈み込み(動き)は300ミクロンです。

そのうち土台となる歯にかかる動きは120ミクロンのため、ほとんど土台に負担がかかりません。

もちろん、しっかりと歯ぎしりもできて、使用感も自分の歯とかわりません。

リーゲルテレスコープはインプラント同様、しっかり自分の歯として使うことができると言ってもよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

2010年02月16日 | トラックバック (0)

コーヌスクローネという入れ歯について

コーヌスクローネという入れ歯について

Q.65歳の母の入れ歯の件で質問です。保険の入れ歯に馴染めないまま5年が過ぎ、今回コーヌスクローネという入れ歯を検討しています。下の歯のブリッジは放ったままの状態、上の総入れ歯は外出時のみ付けるという生活でした。痛みや話しにくさ、噛みにくさがあるようです。
今回入れ歯に精通した歯医者さんを探し、相談してみたところ、下の歯は4本残すことが出来、コーヌスクローネの入れ歯の選択もあると言われました。できるだけ納得して決めたいので、ご意見がいただけたらと思います。
1)コーヌスクローネの入れ歯が、保険の入れ歯に比べて装着感の良い物か。どの点で違いがあるのか。
(保険の歯で馴染めない人でも、コーヌスクローネの入れ歯なら使える人が多いのか)
2)長期間使える物なのか、保険の入れ歯と比べてどうか。
3)現在の歯医者さんは、もしお金をかけるとしても、上の総入れ歯は保険で作り、下は、利用できる歯を利用してコーヌスクローネで作るのはどうか?と言われています。両者にかける値段が随分違いますが、大丈夫でしょうか。

 

A.   お答えします

まず、コーヌスクローネという入れ歯を聞きなれない方がほとんどだと思いますのでどのような入れ歯かお伝えしたいと思います。

コーヌスクローネはドイツで開発された入れ歯です。テレスコープシステムというたくさんの種類の入れ歯のひとつで、100年以上もの歴史があります。

コーヌスとは円錐形の意味で、歯に直接接着させる内冠と入れ歯の本体、外冠により構成されています。(二重に被せる方法)

内冠は円錐形で角度は6度(コーヌス角)、維持力は内冠、外冠のくさび力によります。
同じ形の紙コップを重ねると、ぴったりくっついて離れなる現象をイメージして頂けるとわかりやすいかもしれません。
装着の最後で内冠と外冠がすっとはまると、はずれなくなります。

この角度は歯の状態により調整することができます。

はずし方は入れ歯に指がかかるくぼみを作っておいて、それを持ち上げるとはずれます。

日常の生活でははずれてしまうことはまずありません。
基本的にコーヌステレスコープは神経のない歯には適応ではありません。というのは維持力が直接歯にかかるため、入れ歯の取り外しのときに神経のない弱い歯だと、土台ごと抜けてしまう危険性があるからです。
また、歯の残っている場所によっては禁忌症もあるので、しっかりとした診査、診断、治療計画が必須です。

適応を間違わなければ何十年も使える優れた入れ歯です。

それでは質問にひとつずつお答えします。

◆コーヌスクローネの入れ歯が、保険の入れ歯に比べて装着感の良い物か。どの点で違いがあるのか。
(保険の歯で馴染めない人でも、コーヌスクローネの入れ歯なら使える人が多いのか)

保険の入れ歯との装着感は全く違います。通常4本の歯が残っていると、日本の保険で作られる入れ歯はクラスプという金属のバネをつかったものです。
クラスプと歯は密着していますが、接着はしていません。そのため入れ歯が動きます。

入れ歯が口の中で動くと気になり異物感があります。
それに比べて、コーヌスクローネは内冠、外冠のくさび力でしっかり固定されるため、口の中で入れ歯が動くことがありません。そのため、保険の入れ歯に馴染めない方でもしっかり自分の体の一部として使うことができます。

◆長期間使える物なのか、保険の入れ歯と比べてどうか。

保険の入れ歯はバネをかけている歯が抜けてしまうとすべて作り直しが必要です。日本では合わなかったり壊れたりすると何度もつくりなおしをしますが、
このドイツの入れ歯は一度作ったら、修理しながらずっと使うことが可能です。長期間使うための入れ歯といってもいいでしょう。

◆現在の歯医者さんは、もしお金をかけるとしても、上の総入れ歯は保険で作り、下は、利用できる歯を利用してコーヌスクローネで作るのはどうか?と言われています。両者にかける値段が随分違いますが、大丈夫でしょうか。

せっかく下の歯をしっかり治すのであれば、上もそれに合ったものでなければ意味がありません。

上下の歯は対になっています。

下の歯がいくら丈夫でしっかりしていても、上の入れ歯が落ちてくるようなものなら食事もできないし、しゃべることもできません。

材質も全く違います。コーヌスクローネに使用される人工の歯はDr.Strack設計の機能的で美しさも兼ね備えたものです。 患者様の肌の色、顔の輪郭、などを参考にして選択します。

保険の入れ歯の人工の歯は、とてもやわらかいプラスチックです。

上の入れ歯を保険、下の入れ歯をコーヌスクローネとなると、別々の技工所で製作するため、完成して合わせるのが非常に難しくなります。

コーヌスクローネに合った入れ歯を同じ材質で、咬合器(かみ合わせの器械)を使用して作ることをおすすめします。

 

2010年02月16日 | トラックバック (0)

インプラントと入れ歯の違いについて

◆インプラントと部分入れ歯の違いについて(私、稲葉由里子がお答えします。)

Q.インプラントと部分入れ歯について質問します。(60歳女性 N.I)
かなり悩んでいます。

過去に下1番奥を抜き2番目でブリッジとなっていました。ところが2番目の歯が割れてしまい、奥歯が3本ない状態です。反対側の奥歯にもブリッジが入っています。最近全体的に歯がグラグラしてきたような感じもします。近所の歯科医へ行ったところ、部分入れ歯かインプラントとの事でした。インプラントの費用は22万~28万と言われました。
そこで、いくつか質問があります。

・インプラントと部分入れ歯どちらが私にとってよいのでしょうか?
・インプラントの22万~28万円の費用は相場通りでしょうか?
・部分入れ歯の使い勝手はどうなんでしょう?

正直、入れ歯はかなりの抵抗があります。2年前、骨粗鬆症の診断を受け腰の手術をしています。血圧も高めなためインプラント治療も不安で・・・・・。

A.それではまず、インプラントがどういうものかについて知っておきましょう。

nobel.gif

ノーベルバイオケアのパンフレットより。

歯の絵がでてきましたが、左側が天然の歯、右側がインプラントです。

左側の健康な歯の根っこ(歯根)は顎の骨としっかり結合して歯根膜というクッションに覆われています。その上を歯ぐきが覆って機能しています。

一方右側のインプラントは天然歯と同じような構造になっていて歯の根っこの部分がチタンという安全な金属により、顎の骨と完全に結合させることができるため天然の歯と同じように機能することが可能です。

失った歯を取り戻せる、素晴らしい方法です。

当院では、大学病院のインプラント専門医、口腔外科医との連携により安全な治療をおこなっています。

私自身もNobel Biocare社のインプラントシステムを受講しています。

しかし・・・・・インプラントが適さない条件、ご存知でしょうか?

まず、

◆骨の量です

上の図のようにインプラントを支えているのはしっかりとした骨があるからです。(骨が少ない場合は骨を作る必要があります。)そのため土台がしっかりしていないと、いくらインプラントを治療してもうまくいきません。家を建てる時も土台が大事ですよね。

これはレントゲンやCT画像による検査でわかります。

◆歯周病

インプラントは骨に支えられるため、骨が吸収する病気である歯周病は大敵です。

たとえ、その時はうまくインプラントをできたとしても、歯周病の傾向がある方は将来的に骨が吸収してしまい、インプラントがグラグラ・・・・なんてことになる可能性もあります。

◆喫煙

これ、以外と知られていないかもしれません。

喫煙は歯周病だけでなく、インプラント治療にとっても大敵です。喫煙による血管収縮作用によって、口の中の粘膜内の血流が阻害され、組織全体の免疫力が下がります。

従ってインプラント治療直後の傷の治りが悪かったり、歯周病が治らない、インプラント周囲炎になってしまうなど、インプラント治療の失敗につながる悪影響 がたくさんあります。

 ◆全身疾患

出血を伴う処置もありますので、糖尿病や高血圧などの慢性疾患がある方は良好な状態にコントロールされていることが条件になります。

骨粗鬆症などもインプラント治療が制限されます。

 

当院ではこのようなことを事前にしっかり問診し、安全で確実にインプラントを行える患者様のみ治療をしております。

今回のご質問、

● インプラントと部分入れ歯どちらが私にとってよいのでしょうか?

N.Iさんにとって良い方法は、部分入れ歯です。

なぜなら、歯が全体的に最近グラグラしている感じがする。

骨粗鬆症がある。

高血圧である。

ことからです。理由は上記に書いた通りになります。

● インプラント費用22万~28万円の費用は相場通りでしょうか?

については、とても安いと思います。

通常、しっかり手術をしている歯科医院なら40万~60万円はするはずです。

インプラントの技術を身につけるための歯科医の技術料は大変なものです。しかも材料も非常に高価で、インプラントをするにあたっての設備の維持にも相当の費用がかかります。

かえって安すぎると反対に大丈夫だろうか?と私たちも不安です。

● 部分入れ歯の使い心地はどうなんでしょう?

ここからは、当院の部分入れ歯のご紹介をしたいと思います。

◆テレスコープシステム

歯を失った際に行う治療の主流はインプラントですが、歯の喪失を予防することはできません。高齢者の多くが他に病気をもっていること、歯周病がある、骨粗鬆症で顎の骨がもろい、などインプラントで治療ができない場合があるのも事実です。
また、保険で作る入れ歯は、クラスプというバネを残存歯にかけて使用するため、健康な歯にバネの力が加わり、結果的に歯を失ってしまうこともあります。


当院ではテレスコープシステムでほとんどすべての症例をカバーしています。

そのうちのひとつがリーゲルテレスコープといいます。

リーゲルテレスコープのリーゲル(Riegel)とはドイツ語で閂(カンヌキ)のことで、入れ歯に小さな鍵のような装置を付け、この鍵の開閉によって入れ歯が簡単に着脱できるようなしくみになっています。
さらに、年月の経過と共に変化する口腔の状態に応じ、いつでも修理が可能です。すべての歯を連結、固定することにより強くなり、歯の喪失を予防することができます。

N.Iさんのように全身疾患を伴っている方に対しても、安心して治療を行うことができます。

また、歯周病があったとしても、残っている歯をすべて固定できるため歯が強くなる効果があります。

そして残っている歯を失ってしまったとしても、簡単な修理でもとの入れ歯が使えます。 今まで、歯が抜ける度に何度も作り替えていた入れ歯が、生涯ひとつの入れ歯で過ごすことができます。

ドイツ人は物を大切に修理しながら長持ちさせるという国民性があります。

入れ歯に対しても同じで、100年以上も歴史のある、このテレスコープシステムを改良しながら治療してきました。

また、このリーゲルテレスコープの使い心地なのですが、舌で触れても違和感がなく、装用感は入れ歯が入っていることを忘れてしまうぐらい快適です。

また、リーゲルテレスコープの技術の高さは、稲葉歯科医院顧問、稲葉 繁が、ドイツから初めてリーゲルテレスコープを日本に紹介してから既に31年が経った今も、当時治療した患者さんの入れ歯がしっかり使われていることで証 明ができます。稲葉はこの31年の間に、リーゲルテレスコープを用いた治療を1,000症例以上、行って参りました。 kagi.png

  左の写真は鍵が閉じている状態、右は鍵を開いた状態です。鍵を閉じると舌で触ってもほとんどわからないため違和感がありません。

金属はこの症例はチタンを使用しています。他には、スイスのメタロール社のオロフロイド3という体に安全な金属を使用していますので安心です。

 

 

2010年01月14日 | トラックバック (0)

部分入れ歯のついてのご質問

◆部分入れ歯についてのご質問です。(私、稲葉由里子がお答えします。)

Q.先日保険適用で部分入れ歯を作っていただきましたが、合わずに困っております。

  下の方の左右奥歯の入れ歯(左奥4本と右奥3本分を針金で繋いだ形で残っている歯にバネの金具をはめています)なのですが、
まだ1日中入れて使用したことがないほどです。昨日、久しぶりで病院に行き当たる部分を直して頂きましたが、まだ、噛むとなんだかしっくりせず、外して食べた方がよほど噛みやすいくらいです。
(無理に入れ歯を使用しなくてもいいのでしょうか?)残っている歯も神経の治療がしてあって弱いと先生がおっしゃっていました。

なんだか噛んでいるうちに浮いてもくるようですので、保険適用の安いもの
7千円くらいでした)で作ったから精度のいいものが作れなかったのかな。
等と思っています。

A.下の歯は親知らずを含めないで14本あります。その半分7本の奥歯を失ってしまったということですね。

現在、日本の保険診療で行われる方法は、クラスプという金属のバネを残っている歯にかけて入れ歯を支えるようなものです。簡単なバネのため奥歯のような力がかかるところで食べ物をすりつぶしたりすると動くため違和感があるのでしょう。また、天然の歯と人工のプラスチックの歯ではまったく形も硬さも違うため上手に機能できないとも思われます。歯の溝は適当についているわけではなく、前に動かす時、左右に動かす時など、ルールのある溝がついています。それが入れ歯の場合、溝がないまっ平らな形をしていてうまく食べ物もすりつぶせません。

人それぞれお口の中のリラックスした位置があるのですが(中心位)、入れ歯がしっかりその位置でかんでいないと違和感があります。かみ合わせの平面もとても大切で左右が対称であることは基本ですが、入れ歯があっていない患者様の歯を調べてみるとこの基準が合っていないことがあります。

このようなこと、すべてをひっくるめて「入れ歯がしっくりこない」と感じているのだと思います。

このクラスプを使った部分入れ歯の良いところは、保険がきく、歯を抜いた時の仮の歯として使える。ことです。

悪いところは、いくつかありますが、まず、長く使うことで、バネをかけた歯がゆるんでしまうことです。その理由は入れ歯の取り外しの時に歯に負担がかかることと、食べ物をすりつぶす時入れ歯が揺れると、それを支えている歯も少しずつ揺れるためです。

クラスプというバネをかける位置、私たち歯科医が歯を抜くときに使う器具の位置と一緒です。

クラスプは歯を抜くような動きをゆっくりしてしまうため、気がついたら歯槽膿漏と同じ症状で歯がゆるみ、結果的に歯を失わせてしまいます。

また見えるところに金属色のバネがかかるので見た目が悪いです。

入れ歯の先進国のドイツでは、歯科大学の学生の授業からもクラスプによる入れ歯の治療がでてこないほど古いものとなっています。

●食事をするとき外して食べた方がよほど噛みやすいくらいです。(無理に入れ歯を使用しなくてもいいのでしょうか?)

というご質問についてはやはり、もちろん入れたほうがいいと思います。

その理由は、上の歯と下の歯はかみ合ってバランスを保っています。どちらかに歯が入っていないと、機能していないため、歯が弱くなってしまったり、伸びてきてしまったりします。伸びてきてしまった歯はあとでかみ合わせの平面をそろえるときに調整が大変になることがあります。

もうひとつ、奥歯がないと顎の関節が悪くなることがあります。かみ合わせと関節の動きは対になっているため奥歯がないことで、関節にも大変負担がかかります。関節をひっぱる筋肉の動きは頭を支える首の筋肉とつながっています。そのため、肩こり、腰痛、頭痛などの症状を引き起こすこともあります。

それでは、これらの問題を治療法を解決できる方法はあるのでしょうか?

一つはインプラントによる治療方法です。

顎の骨の中にチタンの土台を入れて結合させる方法です。今回の患者様の場合7本のインプラント・・・ということになります。

インプラントと入れ歯についての違いは次回お答えしたいと思いますが、今回の場合、

残っている歯も神経の治療がしてあって弱いと先生がおっしゃっていました。

ということなので、インプラント治療よりも、ドイツで開発されたリーゲルテレスコープによる入れ歯をおすすめします。

◆ドイツで開発されたリーゲルテレスコープとは?

歯科治療先進国・ドイツでは、「テレスコープ」という入れ歯を使っています。
これは、保険の部分入れ歯と違い、維持装置に金属のバネを使わず、「はめこみ式」の
装置を使った入れ歯のことを表します。

テレスコープの入れ歯の歴史は1886年に始まり100年以上の歴史があります。
その間、ずっと改良、進化し続けて現代にいたっているため、非常に精密で、歴史のある入れ歯として高い評価を得ています。

当医院では、諸外国の中でも入れ歯においてもっとも技術が進んでいるとされる、ドイツの入れ歯(リーゲルテレスコープ)を取り入れています。
これは、費用はかかっても質の高い、長持ちのする治療を受ける、ドイツ人の考えから生まれたものです。

日本では合わなかったり壊れたりすると何度もつくりなおしをしますが、
このドイツの入れ歯は一度作ったら、修理しながらずっと使うことが可能です。

当医院の顧問、稲葉繁先生がはじめてドイツからリーゲルテレスコープを紹介してから30年近くになりますが、当時治療した患者様の入れ歯が、30年たった今もしっかり使われていることをみても、ドイツ人の入れ歯の技術の凄さがわかります。

いろいろな種類のテレスコープがあるなかで、当院では本場の技術を使った、リーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープ、レジリエンツテレスコープでほとんどすべての症例を治療することができ、患者様にも満足いただいております。

リーゲル(Riegel)とはドイツ語でかんぬきのことで、これを維持装置に使っています。 入れ歯の中に小さな鍵がかかるようになっていて、鍵をしめると舌でさわってもわからないようになっているのでほとんど違和感がありません。
この鍵をひらくと(手で簡単にあけることができます)、すっと入れ歯を取り外すことができます。 

普段は入れ歯であることを忘れてしまうぐらい付け心地がよく、寝るときは歯磨きをして、入れ歯もあらって装着したままお休みになれます。
(寝ているときに間違えて飲んでしまうなんてことが絶対ないからです。)
また、神経のない弱い歯に対しても、適応できる入れ歯です。

リーゲルテレスコープは内冠が連結固定してあります。

残っている歯が神経のない弱い歯ということですが、弱い歯も内冠によって連結することにより強くなります。多少グラグラしていた歯でも固定することにより、しっかりします。

見えないところに鍵をつけるため、保険のクラスプのように見かけが悪くならず、審美的に優れ、笑った時に見えるのは、白い歯だけ、という状態になります。

リーゲルテレスコープの特徴

■年月の経過とともに変化するお口の状態に応じ、いつでも修理をすることができるため、
長く使うことができます。(保険の入れ歯は、歯が抜けるたびに毎回作りなおしが必要です。)

■残っている歯の喪失を、入れ歯により予防ができます。
(連結固定することにより歯が動くのを止めることができるため)

■入れ歯であることが周囲に気づかれないほど自然です。

■違和感がなく、快適な装着感です。

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この「リーゲルテレスコープ」は、稲葉繁(当院の顧問)が初めてドイツから日本に紹介した入れ歯です。稲葉繁顧問は、1978年から1年半の間、チュービンゲン大学のケルバー教授から直接リーゲルテレスコープについて学び、本場の技術を習得しました。

高い口腔理論と技術を必要とするため、日本ではまだまだ普及が進んでいないのが現状です。
そのため、私たちはリーゲルテレスコープの普及にも努めています。

インプラントで失った歯を入れるのに一本40万から50万。

7000円で入れ歯を作ったとのこと、一本1000円で作る入れ歯ではしっくりこないのもしょうがないかな・・・・と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

2010年01月13日 | トラックバック (0)

新しく、患者様からの入れ歯の悩みについてお答えするコーナーを作りました。

不定期ですが、なるべくたくさんの患者様の悩みをQ&A方式でブログにアップしていきたいと思います。

最初のご質問は「歯を治すと表情が変わると言われましたが・・・・・」に対して稲葉繁先生がお答えします。

Q.先日、歯はを連れて歯医者さんに行ってきました。私の母は今年66歳になったのですが、顔が老けて見えるのでもう70半ばの老人にしか見えません。母の同年代の人と比べてもあきらかに年上の感じがするだけではなく、なんとなくですが貧乏くさいのです。今までそこそこの暮らしをしてきたし、現在は娘の私と同居しているので、それほどの苦労はなかったと思うのですが・・・・。

母は歯医者さんが嫌いなので、今回のような虫歯1本を治すだけの治療であっても、なかなか治療に行こうとはしません。先日もやっとの思いで連れ出し治療をしてもらったものの、抜けたままの歯を3本入れ歯にしましょうと言われて、飛んで帰ってきました。そこの院長先生が言うには、長い間抜けたままにしていたので噛む昨日が落ち骨のほうまで影響が出ている、それに顔に筋肉にも多少のゆがみが出てきた、とのことでした。

難しいことは私にはわかりません。でも先生は、「抜けた3本を治すだけで、お母さんは少なくとも5歳は若返りますよ」と言ってくれました。そう言われてみれば、上の3番~5番目の歯がきれいに入ると、若く見えるかもしれないと思います。歯を治すだけで本当に若く見えるのでしょうか。治療を嫌がる母を説得したいので、上手な説明の仕方を教えていただけないでしょうか。早く治して孫たちと元気遊んでほしいのです。

それと、ついでで申し訳ないのですが、私の下の歯の金属の冠も白い歯に作り替えた方がよい、と言われました、笑ったときに見えるので少し気にはしていたのですが、表情が明るくなるらしいので、私もこの際に治してしまおうと思っています。でももしそうならなかったらがっかりするので、どの程度表情が明るくなるのかを教えてください。費用は、そこそこの金額であれば出してもよいと思っています。

A. 長い間歯が抜けたままにしておきますと、咀嚼機能(かむ機能)にも影響が出てきます。歯科医の先生がおっしゃるように、一部の歯がなくなりますと左右のバランスを失い、歯のないほうの筋肉は痩せていきます。その結果、顔の左右のバランスが悪くなるのは当然です。したがって、義歯をお入れになることをお勧めします。

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歯を失った横顔は上下の唇が内側に巻き込まれるが(左)、

入れ歯が入ると再び元の顔に戻る。(右)

 ◆顔貌は人格にも関係してきます。

 

人はある年齢になると、顔に責任を持てと言われるように、顔貌はその人が作るものと言われます。社会生活において会社を営んでいる、責任のある立場の人、商売を持っている人などは様々なそれぞれに適した顔貌が作られてきます。健康的な歯の持ち主は、相手にも好感を与え、その人の教養の程度とも関係してきます。一昔前までは、歯並びが悪くても、歯が抜けていても、さほど気にしない人が多くいましたが、昨今では、歯の良し悪しはその人のステータスであるとも言われます。そのため、顔貌は人格にも関係してくるようです。

もちろん歯を治すと若返ることは事実ですが、顔貌が若返るのは歯だけがポイントではありません。家の中に閉じこもりがちな人は消極的な表情となりますので、積極的に外に出てほかの老人とふれあったり、若返った気持ちを持つことが、何よりも重要であると思います。その中で歯は全体の雰囲気の一要素にすぎませんが、歯を治すことにより積極性が出てくる可能性も大いにありますので、そのためにも、義歯を入れてあげてください。

◆自然感のある歯に治すのが理想

また、あなたの下顎の金属の歯のことですが、私たち歯科医は歯を治すにあたっても、両親から授かった真珠のような綺麗な歯に戻すことを基本としています。

したがって、歯を治した状況を他人に悟られないように治すことが重要なのです。

最近では歯の病気の多くは予防が可能で、口の中のケアを心がけていれば虫歯や歯槽膿漏から守ることができるため、万が一、歯の病気にかかった時はできる限り元の姿に戻すことが基本となります。

そういう意味で、白い歯がまず基本となります。このごろはセラミック(陶材)を使った自然のはと変わらないものがありますが、日本の医療保険制度はセラミックまでは給付してくれませんので、保険治療では金属冠ということになってしまいます。

とはいえ、諸外国では予防にしか医療保険の利かない国がすでに多くあります。

すなわち「原因がわかっている病気で予防が可能であるのに病気にかかるのは個人の責任である」との見解から、「予防は公的な財源(医療保険)から支払うが、治療は自己の責任で行う」との考えで、治療費は個人の負担となる国が多くあるのです。

どうぞ歯科医の先生と相談されて、自然感のある良い歯に治していただきたいと思います。

◆顔の経時的変化

お母様のお顔やお口の中がどのような状況であるのか内容が詳しくわかりませんので一般論になってしまいますが、お許しください。

お母様が同年代の人に比べ、老けているとのことですが、人の顔は様々な要素により変化してきます。

子供の時の顔は親から授けられたもので、両親の遺伝子が受け継がれ、父親と母親の特徴が顔に現れ、その人には変えることができない基本的な「生まれつき」の顔となります。幼少のころは比較的丸みを帯び、歯だもきめ細かく、緊張した綺麗な顔を持っていますが、この年齢の時の歯は乳歯から永久歯に萌え変ると同時に、おもに顎が発達し、鼻から下が成長して顔が長くなってきます。その後、成人になるとその人の顔は完成するのです。そして、年齢を増すごとに変化が見られます。

体重の増減によっても、脂肪の付き方によっても、太ったり痩せたりします。また環境による変化も現れます。つねに外で仕事をしている場合とでは、当然違いが出てきます。また、病気を患った時には痩せて顔にも変化が見られます。

◆一番目立つ目と口の周りの変化

人間にとって避けることができない変化は、加齢に伴う顔の変化です。特にお母様のように66歳にもなると、最も変化が大きく現れます。髪の毛は白く変わり、顔の筋肉は痩せてきます。一番目立ってくるのは目と口の周りです。目は、大きなパッチリとした人、小さな優しい人、切れ長な人などいますが。表情に与える影響は目が最も強く、喜びの大きな目、怒ったような一点をにらんだ目、哀しくうつ向いた目、楽しそうな輝いた目など、感情が目にでてきます。また老化が現れるのは、目の周りの小皺に始まり、目の下の脂肪の層が目立ち始めます。

口は、目とともに表情に与える影響が強く、目に現れる表情の質を、どの程度楽しいか、あるいは哀しいか、量的に表す性質を持っています。

たとえば、喜びの表現では目を大きく輝かせ、唇の緊張を解いて少し開き、楽しい時はさらに大きく口を開け、笑います。すなわち、どのくらい喜んでいるのか、あるいはどのくらい楽しいのかを口の開け方で表現します。したがって、目と口はつねに一対であり、表情は顔の各部分の表現が総合されたものとなります。

老化により口の周辺に現れる特徴は頬の筋肉が痩せこけてくることで、さらに、花の下には小皺がでてきます。健康な歯の持ち主は比較的皺も少ないのですが、歯がなくなると、支えを失った唇は口輪筋という筋肉の働きにより内側に押し込まれ、大きな皺が出てきます。

お尋ねでは、上の3番目から5番目がぬけたままになっているとのことですので、左右のどちらかが内側に引き込まれ、歯のないほうが痩せてみえるのではないかと思います。

楽しい人生を過ごされるためにも、早く治療されることをお勧めいたします。

 

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稲葉繁先生が製作した入れ歯を装着した患者様の笑顔、素敵ですね。

2010年01月12日 | トラックバック (0)

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